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ー第６１４球目ー
三国志や大河ドラマなどを観ていると忠臣と言われる人たちが、主君に対して諫言している。
※諫言…いさめること
時の権力者の怒りに触れれば、即刻打首である。
その諫言を聞き入れる度量を持ち得るかどうかで、名君と言われるとよく教えられる。
もちろん、そのとおりではあるが主君も人間なので感情がある。
言い方を間違えると伝わらないどころか信頼関係は大きく崩れてしまう。
人間の感情は理性の20倍に力がある。
良いことを言っても感情を害しては、ただの言葉の暴力となってしまうのだ。
苦言程度なら多少我慢もできるが、諫言（いさめる）ほどとなると、言う側も腹をくくる必要がある。
※苦言…言われた側では痛いところをつかれて快くないが、ためになる忠告。
腹をくくった上で、言い方にも工夫しないとまさに命取り。
今は、殺されはしないが、会社だと閑職に追われたり、首にもなる。
かと言って何も言わずにへりくだっているのは、佞臣と言われてしまうので、誠に難しいものと言える。
その大切である言い方には、大きくわけて二つある。
ひとつは、単刀直入型。
まっすぐストレートに伝えるやり方。
つまり教えてあげるである。
もうひとつは臨機応変型。
これは比喩や例え話を使って伝えるやり方。
気づかせてあげるだ。
単刀直入型に臨機応変型の伝え方をすると嫌味にとられる。
臨機応変型に単刀直入型の伝え方をすると傷つけることとなる。
聞く側もこれを知っていると、誤解を防ぐことはできるが、でも感情的には良くはない。
やはり伝える側が、そのあたりを見極めて伝えないと、「俺は良かろうと思って言っている」といっても、結局のところ思いやりにかけたひとりよがりと言えるだろう。
諫言を聞ける名君。
諫言を言える忠臣。
時代は変わってもこの関係がある組織が強いのは間違いない。
阪神タイガースへの今日の直言。
「矢野燿大監督は臨機応変型、清水雅治ヘッドコーチは単刀直入型。二人は長い信頼関係があるので大丈夫だろう。選手にもタイプ別に苦言を呈してあげてほしい。」
あなたは自分がどちらのタイプかを知っているだろうか？
正直に言ってほしいが、正直に言えば良いってもんでもない。
要は言い方である。
相手が単刀直入型と知っているから感謝できるが、臨機応変型の僕は、こう見えて諫言、苦言に結構傷ついていたりする。
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